20191116 NODA・MAP 第23回公演『Q』:A Night At The Kabuki

動機としては、
広瀬すずの初舞台!
ってところだけです。ミーハーでスマン…。
チケット手に入らなかったけど、
イチかバチかで当日並びました(顛末は一番下に書いてます)。

舞台セットについて

コの字型のBOX。中が通路になってて扉がついている。上も使う。
扉は表裏で白と黒になっている回転式。どっち陣営か、等で白と黒を切り替える。
左右のでっぱり部分は前後に動く。
ベッドというか病院のストレッチャーのようなものを多用。ベッドそのものだったり船だったりテーブルだったり。演技しながらちゃんとタイヤを固定するのが大変そう・・忘れたら大変なことになるよね。
シーツ(布)の演出がキレイ。
下手に美術に頼らない感じ。しかし質素(シンプル)過ぎない。
すべて同じセットなのにちゃんと場面が違うように感じれる、というのが当たり前にスッと入ってくる。

内容について

野田秀樹って初めて見た。
ていうか自身で演技するっていうのを初めて知った。
そして吉本新喜劇かのようなばーさん役…。


端的に言うと、とてつもなくクオリティの高いものを見てしまった、ということに尽きる。
セリフの多さ、テンポの速さ、話の構造の複雑さ、時間の交錯、舞台セットの使い方、
こんなものを難なく(と見えるように)こなす役者とスタッフたち。
脇役の人たち(アンサンブルっていうの?)のクオリティも高く、喋ってるのがメインの人なのか脇の人なのかが分からんくらいだった。


一番印象に残っているのは、
後半の、奴隷と豪華食事の対比のシーン、、圧巻すぎる、、。
文字面としては何にも頭に入ってこなかったけど…w、貴族側の贅沢さと奴隷側のつらさと松たか子の悲しさはずんずん伝わってくるし、もう終わってもいいんじゃ、、と思うくらいにループしてて(飽きとは違う)、その長さもそのままダイレクトにつらさの感情に変わって押し寄せてくる。頭で理解する前に感情に訴えるというか。よく芝居であるポエム感はあるのに鼻につかない。


これまで観劇するにあたって、まったく情報を入れずに観て、
観ながら頑張って理解する=初見で理解できるように作られていることを期待する、というスタイルで挑んできたけど、それもどうなのかなって思い始めている。
今回たまたまツイッターでロミジュリってのは見てたので、最初に「ロミオ(ろうみお)」「ジュリエ」って言ってたの聞き取れたけど、知らんかったらそこを把握するまでに時間かかって理解できんかったかも。あーロミジュリねっていうとあー源平ねっていうのを同時に理解するのは困難な気がする…。
まーさじ加減は難しいよな。オフィシャルで出している情報は取り込んでもいいんじゃないかとは思う。そこは信頼してもいいかなぁと。映画のプロモーションは出しすぎ感あるけど。

芝居ってやっぱりこう話が入り組んでてまた観たいって思わせるつくりになりがちなのかなあ。分析好きが食い付きそうというか。クドカン風味はあったよなあ。(クドカンがあっさり感じるくらいの複雑さだが)
そのためにも当日券出してるのかなとか。


ちなみに私個人の知識として、
ロミジュリも源平もクイーンも全く知らないけど、
知ってたらもっと面白いんだろうなぁ。

後で知ったけど、奴隷のシーンはシベリア抑留なんですね。
源平の戦い=戦争から第二次世界大戦につながっているのかー。すごいわ。
他にも知らない要素いっぱい入ってるんだろうな。


ちょうど、ほぼ日で野田秀樹との対談が上がっていた。
これ読むといろいろ腑に落ちるわ。
言葉遊びっていうのが根幹なんだね。
https://www.1101.com/n/s/noda_q

役者について

二役(以上)が多く、これも複雑感を増している要因になっている気がする。
かもたまに、設定としても同じ人物なのか、それとも別人設定の二役なのか、という境界があいまいになる瞬間がある。そういうのもわざとなんだろうなぁ。
一方でロミジュリは二人一役なんだもんなー。(その中でもタイミングによって役名が変わるという…)

広瀬すずの美しさ、、席が遠くて指先くらいの大きさにしか見えないけどそれでもわかるオーラ。初舞台?信じられん、、。声震わす演技すきだなー。

橋本さとしさん。名前が似てるので新感線の橋本じゅんさんかと思った。
…と思ったら昔は新感線所属だったのね。
素顔の写真をみると似てないけど、アクの強い芝居が似てる…。
頼朝似の兵が、頼朝風にうわごと言うのとか、こういうのって芝居ならではよなー。

ロミオの母とジュリエの母がキャラかぶってるなー、
と思ってたら、どっちも羽野晶紀だった…。全然気づかなかったよ。ははは。
ロミオの母は羽野晶紀だと分かってたけど、
ジュリエの母はキャラ似てるなーぐらいにしか思ってなかった。

チケット入手までの顛末

今回、前売りチケットは手に入らなかった。
当日券の前売りも外れた。
しかし、全公演当日券を出すというポリシーでやってるという話をきき、
どのくらいの確度で見れるのかと思いネットやTwitterを見ても、
あんまり情報がなかったので、私の体験を記しておく。

14:00開演の75分前、12:45から前売り販売開始ということだったので、
その2時間前の10:45くらいから並んでみるか・・・と思ったら
なんか山手線工事中で迂回とかしてたら少し遅れ、
11:00会場についた時点で20~30人くらい並んでいる。

すぐに係の人が、本人確認のためのバンドを巻いてくれながら説明。
立ち見になる可能性が高いとのこと。そこまで言ってバンドも巻いてくれてるから、
最悪でも立ち見は保証されているっぽい。

基本的にはここでそのまま待てと言われたが、
おそらく順番を気にしないならいったん離脱して12:45に戻ってきても問題はなさそう。
だが、最悪の最悪で、並びなおしたら取れなかったなんて可能性がゼロじゃないよなーと思い、初めてだし素直に並んでおいた。

12:45になると販売が開始される。結局自分がチケットを手にしたのは13:20。結構時間かかった。
一枚一枚、空いている席を説明して選ばせているから時間がかかるようだ。
後ろにもさらに20人くらい並んでたから、14時ギリギリまでやってたんじゃないかと思う。

結果、1枚だけS席が空いていて、そこにした。2階の一番後ろだけど、どまんなか。
A席で2階のサイドっていうのもあり、近さ的にはそっちが近いけど、
まー結果的にはこの席でよかったかな。
豆粒とまではいかないけどかなり遠かったが、全体がちゃんと見えた。
でもすずちゃん近くで見たかったなぁ。

立ち見はすべての席が埋まってから販売開始とのこと。
たぶん立ち見ってつめれば50人くらいは入れる気はするので、
当日並んでも十分見れる可能性がかなり高いことが分かった。